天龍八部衆


五部浄(天) / Deva(デーヴァ)
【読み】ごぶじょう
【別名】−
【住処】色界四禅

 八部衆立像において『天』にあてられる天神。
 色界四禅に住む聖者であり、陀羅尼に縋る者を守護するという。


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沙羯羅(龍) / Sagara(サーガラ)・Naga(ナーガ)
【読み】さから・しゃから・しゃかつら 他
【別名】海龍王
【住処】鹹海・龍宮

 八部衆立像において『龍』にあてられている龍王。
 "sagara"とはサンスクリットで『海』を意味する語であり、つまり海を治める龍王である。いわゆる龍宮の主。
 また八大龍王の一尊ともされており、天候・雨乞いの本尊として知られる。


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鳩槃荼(夜叉・薬叉) / Kumbhanda(クムバーンダ)・Yaksa(ヤクシャ)
【読み】くはんだ・くばんだ/やしゃ・やくしゃ
【別名】−
【住処】−

 八部衆立像において『夜叉』にあてられる。
 通常は増長天の眷属で、森林山野に住み人の精気を喰らう鬼神とされる(尚、毘沙門天に率いられる夜叉も存在する)。
 夜叉の前身であるインド神話のヤクシャはやはり森や山に住む精霊・鬼神であったが、釈迦の説法のより仏教の守護者となったとされる。


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阿修羅 / Asura(アスラ)
【読み】あしゅら
【別名】非天・不端正 他
【住処】刀利天 → 修羅界

 修羅道の王であり。闘争神。アスラとはインド神話において神々に敵対する悪神の総称であったことから、仏教に取り入れられ教義の守護者となった後も、常に帝釈天と敵対し争うとされた。

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迦楼羅 / Garuda(ガルーダ)
【読み】かるら
【別名】金翅鳥・食吐苦悲声 他
【住処】−

 半人半鳥の武神として描かれ、その翼を広げると336万里にも達すると言われる巨大な神鳥。またインド神話においてのガルーダは、神々(特にヴィシュヌ)が乗る聖なる騎獣とされる。
 1日に5匹の龍と500匹の小龍を常食することを許されていることから、毒蛇から人を守るともされる。
 雨乞いや病気の平癒などを司り、また『龍蛇を喰らうように衆生の煩悩を喰らう』と言われる。


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乾闥婆 / Gandharva(ガンダルヴァ)
【読み】けんだつば・けんだっば
【別名】尋香行・食香 他
【住処】須弥山山中

 帝釈天の眷属の楽神であり、神医。また、聖なる酒ソーマ(蘇摩酒)の番人ともされる。
 飛天(アプサラス)を妻として暮らしており、香木を常食していると言われる。


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緊那羅 / Kimnara(キンナラ)
【読み】きんなら
【別名】−
【住処】−

 乾闥婆同様、帝釈天の眷属で歌舞音曲の神。半人半馬であり、美しい声で歌い舞うと言われる。


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畢婆迦羅(摩?羅迦) / Mahogara(マホーガラ)
【読み】ひばから・ひつばから/まごらか
【別名】−
【住処】−

 八部衆立像において、摩?羅迦にあてられている。
 乾闥婆・緊那羅と同様、帝釈天の眷属の音楽神。元はニシキヘビなどの大蛇を神格化したものとされる。


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